
この記事では、プログラミング言語の一つであるPythonについて、独学で学習可能なのかについて、また独学においての効率的な学習方法やメリット、デメリットについて解説しています。
Pythonを独学で学習することが可能なのか、またどのように学習すれば効率的にPythonの知識を身につけることができるのかについて、把握できます。
- Pythonは独学で学習できる
- ただし、AIや機械学習の理解は、独学では難しい
- 独学の習得期間の目安は、200時間
- Pythonの独学は、オンライン学習サイトがおすすめ。価格は1,000~2,000円前後
- Pythonを効率的かつ短期に学習したいなら、プログラミングスクールを利用した方いい
- Pythonのプログラミングスクール選びは注意。格安のスクールを選ぼう
Pythonは独学で学べる?
結論から言いますと、Pythonは独学で学ぶことが可能です。
インターネットの発達した現代社会においては、Web上で星の数ほどの情報であふれかえっています。そして、Pythonに関する情報についても、オンライン教材が充実していますので、ネットで検索すれば情報を得ることができます。これが独学可能な理由の一つです。
具体的な内容についても、Pythonの基礎的な内容のほかに、Pythonを利用したスクレイピング、自動データ処理・分析、Webアプリの開発など幅広く、それらを読み込んで実践する努力をすれば、十分な技術力を身につけることができます。
ただし、AIや機械学習については独学で覚えようとすると時間を要してしまう可能性があります。というのも、AIや機械学習を学ぶための前提知識として、微分積分といった数学の知識が必要で、さらにAIや機械学習のアルゴリズム自体も簡単に身につくものではないからです。
独学でかかる習得期間・時間の目安は?
独学する際に、どのくらいの習得期間(時間)が必要になるかは、どの程度知識を身につけるかという目標によって変わってきます。したがって、目標ごとに独学の期間の目安について説明します。
まずは、エンジニアとして就職することを目標とした場合です。この場合は、Pythonの基礎学習から始まり、各種技術について実装できるレベルまで達するのに、200時間前後が目安としてかかります。
まず、オンライン学習サイトの教材に目を通しながら、Pythonの基礎力を身につけるのにおよそ50時間、さらにそこから実践を通して理解を深めていくのに100時間以上を費やすことになります。
さらに、自分のサービスを開発できるようになるまでには、各種専門技術などの勉強時間が重なり、最低でも100時間以上を必要とします。
Pythonの独学、おすすめの始め方(学び方)は「学習サイト」
Pythonを独学で勉強するのであれば、オンライン学習サイトを利用するのがおすすめです。
理由は次の3つです。
- 初心者向けに作られている学習サイトも多い
- 体系的に作られている
- 実際にコードを書きながら勉強できる
また、有料のサイトであっても月々1,000円前後の価格で始められるところが多く、独学ながら費用を抑えたプログラミング学習が可能です。
以下では、Pythonを独学で勉強したいあなたに、おすすめのオンライン学習サイトを4つ紹介しますね。
PyQ
1つ目は、PyQです。
サービス名に「Py」と名がついているように、Pythonに特化したオンライン学習サイトとなっています。
PyQは、初心者には難易度が高い「環境構築」の必要がなく、ブラウザ上でプログラミングの実践が可能なのが特徴です。
(環境構築とは、あなたのパソコンでプログラミング環境を整えることです。環境構築をしないとプログラミングできません。ただし、PyQなら環境構築せずに、今すぐPythonが学習できます)
また、Pythonに特化しているので内容も基礎的な内容に留まらず、Webアプリの開発や、機械学習、データ処理、スクレイピングといったPythonの応用的な内容まで学習できるのが最大のメリットです。
Pythonの初歩的な内容はもちろん、深くまで理解してPythonを仕事にしていきたいあなたにおすすめです。人気のプログラミングスクールと同等の内容が、格安価格で学べます。
Udemy
2つ目は、Udemyです。
Udemyは、講師側が動画でプログラミング学習レッスンを組んで公開しており、それを受講者が検索して利用できるシステムとなっています。講師と受講者のマッチングサービスと言っても良いですね。
数多くの講師がレッスンを開講しており、Pythonについても幅広くカバーしています。Pythonの基礎的内容のレッスンも複数ありますし、Web開発、機械学習、データ処理といった中級者・上級者向けのレッスンもたくさんあります。
Udemyを使えば、Pythonでできることについては、ほぼ網羅的に学べるといっていいです!
(環境構築のやり方を学べるレッスンがあるので、発展的に学びたい人にもおすすめ)
ですので、上で紹介したPyQも良いですが、Udemyも強くおすすめできるので、どちらが良いかは好みの問題になります。ぜひどちらもチェックしてみてください。
料金はレッスンごとに違いますが、セールのときに購入すれば、1,000円~2,000円位でボリュームの大きい内容が格安で学べます。
Progate(無料スタート)
3つ目は、Progateです。
Progateの最大の特徴は、Pythonだけでなく様々なプログラミング言語を網羅的に学習できることです。
掲載されているプログラミング言語は幅広くて、人気の言語はカバーされています。
ただ、たくさんの言語は学べるものの、一つ一つの言語の学べる内容は浅いです。つまり初歩的な内容しか学べないのがデメリットです。
(Pythonにおいては、関数やモジュール、クラスといった基礎的な内容が中心)
と言っても、Progateは「スライドを見て→実際にコードを触って」の繰り返しで、楽しく学習できるのがメリット。あなたがPythonのさわりの部分だけ学習したい、ということであればProgateはおすすめできます。
またプログラミング初心者がつまづきやすい環境構築が不要なので、すぐに学習が始められるのもメリットですね。
Progateは無料レッスンだけ受けることもできますが、月々980円支払うことで、もう少し深い内容を学べる有料レッスンも受けることができます。(もう少し深い内容と言っても、初歩的な内容ですが・・。)
ドットインストール(無料スタート)
4つ目は、ドットインストールです。
ドットインストールは、3分の動画による解説が特徴で、その動画数は5000を超えており業界でも最大級の規模を誇っています。
Progateと同様、ほぼすべてのプログラミング言語の解説が掲載されております。Pythonも掲載されており、ドットインストールもProgate同様に、基礎的な内容が中心です。
ドットインストールも初心者向けのレッスン・動画について無料で利用可能ですが、もう少し難しい段階に進むとなると、月々980円支払うことで中級者向けのレッスンも利用可能です。
ドットインストールは基礎的内容を動画で学べることが最大のメリットなので、スライドではなく動画で、Pythonの基礎的内容を理解したいあなたにおすすめできます。
Pythonの独学でおすすめの本(書籍)は?
上でPythonの学習を始めるにあたって、まずは学習サイトから始めるのがいいと話ました。
とはいっても、「やっぱり本(書籍)で勉強したい」という人もいるかもしれません。そんな人のために、Pythonの独学で役立つ本をいくつか紹介します。
※Pythonの専門書籍を1つ持っていると、復習で使えたり、外出しているときの空き時間に分からないポイントの振り返りで学習できたりで、便利です。
Pythonの基礎の基礎を学習したい人向け
基礎の基礎を学習したいあなたには、『確かな力が身につくPython「超」入門』がおすすめです。非常に、初心者に優しい表現で書かれていて分かりやすいです。
本の内容は、Pythonの基礎から始まり、High and Lowゲームの作成やTwitter APIを動かせるまでカバーしています。ただし、AIや機械学習、データ分析はカバーされていないので、注意しましょう。
この本の良いところは、プログラミング初学者には理解が難しい「ライブラリ」「モジュール」「クラス」をできるだけ噛み砕いて説明してくれているところです。
図を使って言葉の意味やコードの動きを説明してくれたり、難しい単語を身近なモノ(りんごやコーラなど)に例えて説明してくれるので、中学生でも分かるぐらいの初心者に優しい本がほしい欲しい人にぴったりです。
データ分析のはじめの一歩を勉強したい人向け
Pythonを使ったデータ分析のはじめの一歩(基礎的内容)を勉強したいあなたには、『Python実践データ分析100本ノック』がおすすめです。
この本ではPythonを使ったデータ分析の基礎的部分が網羅的にカバーされているので、Pythonの基礎の学習を終えて、データ分析を詳しく学びたい人におすすめできます。
一方で、Pythonやプログラミングの基礎(たとえばクラスや関数、リストやfor文など)はカバーされてないので、基礎を理解してからこの本に進んでください。
この本では
- データ処理
- データ加工
- 機械学習
- 画像処理
- 言語処理
などが学べます。
書籍のタイトルどおりデータ分析にまつわるあらゆる事例がたくさん載っているので、データ分析の勉強にピッタリです。
Pythonの自動化に興味がある人向け
Pythonの自動化に興味があるあなたにおすすめなのが、『退屈なことはPythonにやらせよう ―ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング』です。
この本は、プログラミング初学者でも中級者以上でも勉強になる内容が書かれています。本で書かれている内容はプログラミングの基礎から始まり、
- スクレイピング
- ファイルの読み書き
- Excelの自動化
- Word文書/PDFファイルの作成
- 時間制御/自動実行
などPythonを使ったあらゆる自動化に着目して書かれています。
実務経験のあるエンジニアはもちろん、これからエンジニアを目指したい初学者にもおすすめですし、現在マーケティング職や事務職など、いまの実務にプログラミング(自動化)を活かしたい非エンジニアにもおすすめできます。
また、一般的に書籍でプログラミングを学習すると、”コードを写せない(コピペできない)”デメリットがありますが、この本の場合は違います。本で書かれてあるコードがネット上で公開されているので、そのコードを生かしてあなたのやりたいことに活かすことができます。
ただし、この本ではAIや機械学習はカバーされてないので、この点は注意です。
Pythonを独学で覚えるメリット・デメリット
ここからは、独学でPythonを覚えるメリットとデメリットを説明します。
メリット
Pythonを独学で覚えるメリットは、次の2つです。
- お金がかからない
- 自分のペースで学習できる
まず、独学のメリットとしてお金がかからないという点が挙げられますね。
上記で紹介した4つのオンライン学習サイトを利用したり、書籍を1・2冊購入すれば、それだけで勉強できます。
一方で独学ではなく、プログラミングスクールで学習するとなると、教室を利用するための費用や講師の人件費など、様々な費用がかかります。それと比べれば、独学はお金を抑えられているので費用面で大きなメリットとなります。
また、独学はプログラミングスクールのように学習期間や時間が決められているわけではないので、自分のペースで学習できることもメリットです。
プログラミングスクールだと3ヶ月、半年などあらかじめ期間が決められている場合がほとんどです。そのため、あなたが忙しかったり、時間に余裕がないときにプログラミングスクールに入っても、充分な学習時間がとれません。
学習時間が充分にとれないのは払ったお金が勿体ないですよね。プログラミングスクールに払う金額は、どこも安い金額ではないので、自分のペースで学習できることは独学の最大のメリットです。
デメリット
独学のデメリットは次の2つです。
- 不明点が出たときに相談できる人がいない
- マスターするまでに時間がかかる
まず独学では、不明点が出たときに質問できる人がいません。
独学は基本的に一人で学習していくことになります。そんなとき、自分では解決できない不明点が上がったときに、すぐに解決できないのがネックとなります。
しかし今の時代、まったく質問できないわけではありません。学習サイトを使えば質問ができたり、プログラミングに関するコミュニティや、SNSなどで質問することも可能です。
(たとえば学習サイトならPyQやUdemyなら質問できますし、コミュニティやSNSならMENTAやteratailなどで質問できます)
また、マスターするまでに時間がかかるという点も挙げられます。
プログラミングスクールに通っていれば、講師の懇切丁寧な説明、初心者向けに作られた教材によって早急にわかりやすく理解できます。
それと比較すると、一人で読み、理解していくのは時間がかかってしまうのが現実です。
プログラミングは、独学で挫折する人が多いのも事実なので、効率よく短期間でプログラミングをマスターしたい人は独学が向いてないの事実なのです。
Pythonを効率的に学ぶならプログラミングスクールがおすすめ
上の独学のデメリットでも触れたとおり、Pythonを効率的かつ短期間で身につけたいなら、プログラミングスクールを利用した方がいいです。
プログラミングスクールを利用すれば、分からないときにすぐに講師に相談することができますし、現役エンジニアが講師をしているスクールなら、実務レベルでアドバイスをもらうことができます。
一方で、独学とは違い、お金がかかってしまうのがプログラミングスクールのデメリットなので、
プログラミング学習にできるだけお金をかけたくないあなたは、あまりお金をかけずに質の高い学習ができるTechAcademy(テックアカデミー)がおすすめです。
プログラミングスクールは見方を変えれば、お金をかけている分、それがモチベーション維持にも繋がります。お金を払ったからには元を取ろうとしますし、サポートする人がいるだけで、やる気も継続します。
独学よりプログラミングスクールを利用したほうが、効率的にPythonを学習できるのは事実です。
あなたがPythonを覚え、転職・フリーランスなど仕事に生かしていきたいならば、自分への投資だと考えましょう。独学よりもプログラミングスクールに入ることをおすすめします。
◼参考
Pythonを学べるおすすめのプログラミングスクールを紹介します。無料のスクールや社会人・大学生・初心者にピッタリのスクールを比較しながら紹介します。